回転速度をあらわす周速度の計算式について

2009年9月14日更新

回転速度をあらわす単位には、rpm(アールピーエム)もしくは周速度が砥石の回転についてはよく使われます。

rpmは回転毎分、回毎分、r/minとも書かれ、表記上は1rpmを1min-1とも書きます。

rpmから周速度、もしくはその逆も換算することが出来ます。

周速度(m/s) = 砥石の外径(mm) × 3.14 × 回転数(rpm)÷1000÷60

上記の式でもとめることが出来ます。1分間にどれだけ回転しているかを表しているrpmでは、砥石の大きさが変わると数値が変わるため、周速度で比較検討することがあります。この際、秒速何メートルなのか、分速なのか単位に留意する必要があります。なお、最高回転速度を超えて砥石を使うと大変危険ですので、ご注意ください。

砥石の径と回転速度、周速度の関係

なお、砥石の外径が小さくなるほど1分あたりの回転数の値は大きなものになりますが、砥石の径そのものも研削性能・研削結果に影響を与えると言われています。

一例をあげますと、以下の場合には砥石外径(直径のサイズ)を大きくすると効果があると言われています。

  • 砥石が磨耗して、ワークの加工精度が出ない
  • 砥石の周速が十分に出ない(機械的な問題で)
  • 加工しようとするワークの研削面積(体積)や径が大きい

反対に以下のようなケースでは砥石の外径を小さくする検討がされることがあります。

  • 研削盤の砥石軸(主軸)のモータ出力が小さく、十分でないとき
  • 砥石が硬く感じられ、切れ味が悪いとき
  • 振動やフレが大きく、加工品質・精度がうまく出ないとき

径が大きい砥石ほど振れなどの影響が大きく、こうした問題が出た場合にはツルーイングで対処しますが、それでも改善が見られない場合は可能であるならば砥石の外径を見直すのも一つの方法です。

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