超仕上げ加工とは

2011年10月19日更新

この加工手法は、非常に精度の高い鏡面を得るためのもので、特に円筒形状をしているワークに対して行うことが多い手法です。特に有名なものとしては、プリンターシャフトなどのシャフト類の研磨、ベアリングなどの軸受全般のレース面(玉やコロが入る部分)の研磨、光ファイバーコネクタ、人工骨の加工などで使われます。摩擦係数を極限まで落としたい、摩擦を少なくすることで精度や寿命で信頼のおける部品にしたいというときに用いられる加工です。仕上げにこの加工が行われているかどうかによって、製品寿命を左右することもあると言われる部分です。

加工には超仕上げ砥石と呼ばれるホーニング砥石と良く似た砥石が使われます。スティック状で、回転ではなく、円筒形状のワークに対して接する部分が振動もしくは揺動することで加工が行われます。加工対象となるワークのほうは円筒形状のため、高速で回転します。このため、研磨痕が一定の方向につかず、非常に精度が高く、耐摩耗性に優れた面を得ることができます。砥石が一定の揺動をしながらワークが回転しているため、研磨そのものは円筒の表面に網目のように行われます。ミクロレベルで観察すると、表面にはクロスハッチと呼ばれる網目状の交差条痕を見ることができます。

スポンサーリンク

>「超仕上げ加工とは」についての先頭へ

砥石Q&A一覧へ戻る

「超仕上げ加工とは」についての関連記事とリンク

超仕上げ|意味、用語解説
超仕上げ砥石メーカーの一覧
クロスハッチとは

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集