スカンジウム(元素記号 Sc)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など

2012年9月3日更新

スカンジウムはレアメタルに分類される遷移金属の一つで、レアメタルの中では最も原子量が小さい元素です。価格も高価で、日常ではあまり関わりがないと思われるかもしれませんが、照明器具、特に野球場などのスポーツ設備や体育館、工場などの大きな設備でメタルハライドランプが使われている場合、ここにヨウ化スカンジウム(ScI3)の形で、ヨウ化ナトリウムとともに使われています。このランプはハロゲンランプよりも明るく、寿命も長く、消費電力も少なくてすむと三拍子揃っています。

前述の通り、値のはる元素で、どちらかというと添加物質として少量使われるケースが多いといえます。アルミ合金へ少量添加することで強度を高めたり(アルミニウム−スカンジウム合金)、蓄電池の陽極に添加して電圧を安定させたりといった使い方です。

スカンジウム(元素記号 Sc)が活用されている分野

  • 照明(メタルハライドランプ)
  • 合金の添加元素
  • 各種添加元素として
スカンジウム(元素記号 Sc)の特性、物性
分類 金属元素
電子配置 3d14s2
英語 Scandium
原子量 44.96
同位体 45Sc、46Sc
融点 1541℃
沸点 2836℃
密度 2.99g/cm3
比重
硬度 モース硬度
色、形状 銀白色
20℃、1atmでの状態 固体
線膨張率
(α/10-6K-1
100K:
293K(20℃):
500K:
800K:
スカンジウム(元素記号 Sc)の電気抵抗(ρ/10-8Ω・m)
700℃
300℃
100℃
0℃ calc. 562 nΩ・m(室温)
−195℃
スカンジウム(元素記号 Sc)の熱伝導率(W・m-1・K-1
700℃
300℃
100℃
0℃
-100℃

>元素周期表の目次へ戻る

スポンサーリンク

スカンジウム(元素記号 Sc)の関連記事

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集