ハフニウム(元素記号 Hf)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など

2012年10月23日更新

ハフニウムは遷移金属に該当するレアメタルで、チタン族元素の一つでもあります。主な用途は、原子炉の制御棒、合金材料、紫外域用の薄膜材料などが挙げられます。

特殊な元素であり、高価な材料となりますが、熱中性子の吸収断面積の大きさから、原子力発電所、原子力潜水艦などの原子炉の制御棒として使われることがよく知られます。このため、日本から輸出する場合は、輸出貿易管理令別表2にあるリスト規制品に該当するため、経済産業省の許可が必要となります。

ジルコニウムと完全に分離することが難しく、純度表記する場合、ジルコニウム分をあらかじめカウントせずに示されていることが多いです。歴史的には、ジルコニウムと同じものと長らく考えられてきた元素でもあります。

耐熱性に優れるため、ニッケル系合金のうち、特に耐熱合金などに添加されていることがあります。

ハフニウム(元素記号 Hf)が活用されている分野

  • 原子炉の制御棒
  • 合金材料
  • 紫外域用の薄膜材料
  • 半導体用の高誘電率 (High-k) 材料
ハフニウム(元素記号 Hf)の特性、物性
分類 金属元素
電子配置 4f145d26s2
英語 Hafnium
原子量 178.5
同位体 174Hf、176Hf、177Hf、178Hf、179Hf、180Hf
融点 2233℃
沸点 4603℃
密度 13.31g/cm3
比重
硬度 モース硬度5.5
色、形状 灰色、銀灰色
20℃、1atmでの状態 固体
線膨張率
(α/10-6K-1
100K:
293K(20℃):
500K:
800K:
ハフニウム(元素記号 Hf)の電気抵抗(ρ/10-8Ω・m)
700℃
300℃
100℃
0℃
−195℃
ハフニウム(元素記号 Hf)の熱伝導率(W・m-1・K-1
700℃
300℃
100℃
0℃
-100℃

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