ガリウム(元素記号 Ga)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など

2012年8月30日更新

ガリウムは融点が30℃以下という低融点で知られる金属元素で、通称ガリヒ素として半導体材料に使われます。液体が固体よりも体積が小さい元素でもあります。また固体では反磁性ですが、液体では常磁性となります。

ガリウムの化合物であるガリウムヒ素(GaAs)は化合物半導体で、シリコンの半導体に比べて電子の移動速度がはやく、結果として高速動作を可能にし、消費電力も少なくてすむというものです。携帯電話や携帯デバイスなどで使われますが、シリコンの半導体に比べて高価なことでも知られます。

また青色発光ダイオードが発明されましたが、これはGaN(窒化ガリウム)を主成分にしたもので、さらに赤色LED、緑色LEDも実用化されています。

ガリウムはアルミの原料となるボーキサイトから微量に抽出されるため、これを取るためだけの鉱石というのはありません。アルミニウムや亜鉛を製錬する際、主に副産物として得られます。

ガリウム(元素記号 Ga)が活用されている分野

  • 発光ダイオード
  • 半導体材料(GaAs)
ガリウム(元素記号 Ga)の特性、物性
分類 金属元素
電子配置 3d104s24p1
英語 Gallium
原子量 69.72
同位体 69Ga、71Ga
融点 27.78℃
沸点 2403℃
密度 5.90g/cm3
比重
硬度 モース硬度1.5
色、形状 銀白色
20℃、1atmでの状態 固体
線膨張率
(α/10-6K-1
100K:
293K(20℃):
500K:
800K:
ガリウム(元素記号 Ga)の電気抵抗(ρ/10-8Ω・m)
700℃
300℃
100℃
0℃
−195℃
ガリウム(元素記号 Ga)の熱伝導率(W・m-1・K-1
700℃
300℃
100℃
0℃
-100℃

>元素周期表の目次へ戻る

スポンサーリンク

ガリウム(元素記号 Ga)の関連記事

このサイトについて

当サイトの記事はすべて工業製品のメーカーの実務経験者が執筆しています。

砥石メーカーの製品や技術を紹介するサイトとしてはじまりましたが、加工技術・工具・研削・研磨に関わる情報から派生し、ユーザーの問い合わせに応じて鉄鋼、非鉄、貴金属、セラミックス、プラスチック、ゴム、繊維、木材、石材等製造に使用する材料・ワークの基礎知識についても掲載するようになりました。その後、技術情報に限らず、製造業で各分野の職種・仕事を進めるうえで役立つノウハウも提供しています。

製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、経理、購買調達、資材、生産管理、在庫管理、物流など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

工業情報リンク集

工業分野のメーカーや商社を中心に、技術、規格、ものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業製品の生産に必要とされる加工技術や材料に関する知識、マーケティングから製品企画、開発、販売戦略、輸出入、物流、コスト低減、原価管理等、事業運営に必要な知識には共通項があります。

研磨、研削、砥石リンク集