ホウ素(元素記号 B)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など

2012年8月30日更新

ホウ素はその硬さで知られる金属元素のひとつで、モース硬度で言うと、10のダイヤの一つ下である9.3の硬度を持ちます。15段階で硬さを示す修正モース硬度で見ると、ダイヤが15、14が炭化ホウ素となります。硬く脆い性質を持っており、材料としての加工の難易度も高いことで知られます。主に化合物の形で利用されます。

ガラス繊維の原料として使う場合は「ホウ酸」として、薬剤や耐熱ガラス「パイレックス」の原料として使う場合は「ホウ砂」として、ファインセラミックスの材料や切削工具の刃先などに使う場合は窒化ホウ素の形で利用されます。

また音が伝わるスピードに優れることから、音響機器、例えば高音域のスピーカーの振動板にも使われます。他に、特殊な用途としては中性子吸収断面積の大きさから、原子炉内において中性子の吸収のため制御棒に使用されることがあります。

埋蔵量や生産量は、トルコが多く、他にロシアや米国となっています。

ホウ素(元素記号 B)が活用されている分野

  • 耐火ガラスの添加材料
  • ガラス繊維
  • うがい薬
  • ホウ素化合物の原料
  • 原子炉の制御棒
  • 断熱材
  • 半導体素子でのドーパント
ホウ素(元素記号 B)の特性、物性
分類 非金属元素
電子配置 2s22p1
英語 Boron
原子量 10.81
同位体 10B、11B
融点 2076℃
沸点 3927℃
密度 2.08g/cm3
比重
硬度 モース硬度9.3
色、形状 黒色
20℃、1atmでの状態 固体
線膨張率
(α/10-6K-1
100K:-
293K(20℃):4.7
500K:5.4
800K:6.2
ホウ素(元素記号 B)の電気抵抗
700℃
300℃
100℃
0℃
−195℃
ホウ素(元素記号 B)の熱伝導率(W・m-1・K-1
700℃
300℃
100℃
0℃
-100℃

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