省人化と少人化の違いと英語表現
省人化と少人化はどちらも読み方は「しょうじんか」ですが意味するところは微妙に違います。省人化は、例えば定員4人で行っていた作業を3人でもできるようにして人を減らす(省く)ことを意味するのに対し、少人化は省人化の考え方に加えて、同じ作業を人数が減っても何人であってもできるようにすることを意味します。省人化は定員が決まっている作業や工程に対して人を減らすだけですが、少人化は、例えばそこで2名減となっても同じ作業が残ったメンバー出来るという柔軟性に違いがあります。
英語にすると下表のようになります。
日本語 | 英語 |
---|---|
省人化 | Manpower-Saving |
少人化 | Flexible Manpower Line |
省人化の底流にあるのは、定員制の考え方で作業者が1個を完成させるのにかかる時間が短縮できれば、それが積もり積もって一人分となり、作業者を一人減らして別の作業をやってもらうことができるという考え方です。ある製品の製造工程のかかる人数が減れば、製品の原価も下がりますのでコスト低減になります。
ただし、生産量の増減があった場合でも、固定の人数で考えてしまうと、その人員は常に同じ仕事量をするということになってしまいます。
注文が大きく減ってしまえば、人が余ってしまいます。反対に省人化によって普段は4名のところ、恒常的に3名でも回せるようにしたにもかかわらず、突発的に注文が増えた場合に対応できなくなった、ということもあり得ます。少人化はこうした事態にも対応できるよう「作業を実施する定員数」には縛られず、少ない人数でも対応できるようにするというフレキシブルな意味を包含した用語になります。
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