ビジネスでのVCNの意味とは

2024年2月5日更新

VCNは、volume change noticeの略語として使われることがある用語で、意味は今後必要となる数量が変わることを通知する文書のことを言います。例えば、月間5,000個必要な製品を売買を行っている中、バイヤー側のほうからVCNが発行され、今後月間10,000個必要になるというような場合に発行される通知書です。

注文書や内示情報との違いは、これが必要な数量の上限値となるピーク数量を示していることが多いという点です。

製造する側からすると、設備や金型等で生産可能な数量の規模というのはあらかじめ決まっており、注文もその範囲内でしか供給はできません。能力については初期の見積もり段階で売り手と買い手の双方で合意しておくべきものとなるので、供給できる数量の上限はあらかじめ決めたうえで取引が開始されます。

ところが需要が当初想定よりも好調というような場合、当初想定の上限値を変える必要がある場合、バイヤーはVCNを発行してサプライヤーが対応可能か確認を行います。

対応ができない場合、一時的な能力増強でしのぐ場合もありますが、設備投資が必要な場合、費用と納期がそれなりにかかってきます。一時的な能力増強というのは、例えば休日出勤で乗り切る、稼働時間を普段よりもあげる、人員を一時的に増やすといった対応です。ただしこれには限度があるので、それを超える場合は前もって金型を増やす、設備を増やすなどの準備が必要になります。VCNはそうした準備期間も踏まえたうえで発行する必要がある通知書となります。

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