コマーシャルインボイスとプロフォーマインボイスの違い

2017年4月10日更新

インボイスには、持たせる役割によっていろいろな呼び名があります。税関で用いるものであったり、特に送り状としての意味合いが強いものであったり、請求書の役割であったり、それらをすべて兼務するものであったりといった具合に、インボイスと一口に言っても複数のものがあります。代表的なものを上げると、コマーシャルインボイス(commercial invoice)、カスタムインボイス(custom invoice)、プロフォーマインボイス(proforma invoice)、シッピングインボイス(shipping invoice)等です。

この中でも、貿易取引を行う際に耳にするプロフォーマインボイス、あるいはプロフォルマインボイスとは、正式なインボイスの発行に先駆けて送る見積もりの色合いの濃いインボイスとなります。プロフォーマの意味を直訳すれば、「仮の」ということになりますので、仮インボイスともいえますが、使われ方だけを見ると、あながち「仮」とはいえない側面も持ちます。

使われ方としては、インボイスは実際に製品を発送するときにしか発行されませんが、それに先駆けて、相手方で輸入の許可を事前に取得したり、使用する銀行への提出用途や、外貨割り当て等の制度がある国で事前に政府から割り当てをもらう申請用途としても使います。

海外との取引に際しては、まずは見積もりを取得することからはじめますが、この際にはQuotation(見積書)が通常使われます。その次のステップとして、proforma invoiceが欲しいといった依頼になることもありますが、quotationを飛ばして、いきなりproforma invoiceのやり取りから始めることもあります。取引が確定してからproforma invoiceを相手に送り、それにサインをして返してもらうことで取引成立といった注文書の役割を持たせることもできます。

一方、コマーシャルインボイス(commercial invoice)とは、通常のインボイスのことを指します。ここには製品の名称や個数、単価、総額、通貨単位、取引条件、原産国、納期、発行日、インボイスナンバー等が記載され、他に重複のない一意の書類として発行します。税関での通関用としてカスタムインボイスとしても使うことがあるため、両者の境界は定かではない部分もありますが、銀行や輸入者にあてて発行する送り状兼請求書の役割を持っています。なお、製品サンプルや無償代替品の輸送等に使う「無償インボイス」には、「no commercial value」の文言をつけますが、これら無償インボイスも、commercial invoiceです。

プロフォーマインボイスの内容は
コマーシャルインボイスとプロフォーマインボイスの違い
コマーシャルインボイス(commercial invoice)
正式なインボイスのこと。通関や銀行への提出用、相手への請求用など、本来のインボイスが持っている役割をすべて担うインボイス。
プロフォーマインボイス(proforma invoice)
仮インボイス。通関他、すべての貿易取引がこのプロフォーマインボイスでできてしまう国もあるが、本来は見積もり用やインボイス情報の先行取得用として使われる。後に発行するインボイスとは区別できるようにしておく。

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