ボーガスペーパーとは

2024年3月10日更新

ボーガスペーパー(英語ではbogus paper)とは、紙の緩衝材で、プラスチックや樹脂にかわって環境負荷やリサイクルの面で優位であると近年着目されている資材です。丸めて隙間に挟む、皿等の製品をくるんで重ねるといった使い方も直感的に簡単にできます。Bogusは英語で偽物の、本物ではないという意味ですので、直訳すると偽物の新聞紙といった意味合いになります。

新聞紙ではなぜNGか

国内の個人間の輸送や梱包では、箱の隙間や製品をくるむのに新聞紙を使うこともあるかと思いますが、海外貿易の場合、新聞紙は文字が入っている印刷物として扱われてしまい、緩衝材として使っていると主張しても、この新聞紙自体に関税や消費税等の付加価値税が課せられたり、輸出時や輸入時のインボイスにはもともと記載していないかと思いますので、新たな申告が必要となりそのやり取りのおかげで通関が止まって現地への納入が遅れるリスクがあります。

このため、貿易関係者の間では新聞紙を緩衝材として使わないことは常識のひとつですが、ただ使い勝手がよいシーンがあるのも確かです。そのかわりとなるのがこのボーガスペーパーというわけです。

要は新聞紙のかわりに使える紙製の緩衝材ということになります。シートタイプやロールタイプ、厚さ、色にもバリエーションがありますが、コストもあり通常は古紙原料のリサイクルペーパーや印刷前の新聞紙や雑誌等の紙が原料として使われます。やわらかい手触りの無地の古紙、ということです。

プラスチックの処理に費用や仕分け工数がかかるところもあるので、古紙回収にそのまま出せてしまうボーガスペーパーは用途によってはかなり便利な荷材といえます。

緩衝効果はどのくらい?使い方にも依存

ただし筆者の経験上、バブルラップ梱包(いわゆるプチプチ)、発泡紙、ウレタンシート、ポリエチレンの発泡シート等に比べると、緩衝効果や衝撃吸収の能力は落ちますので、適宜使い分けが必要です。

またボーガスペーパーは手でくしゃくしゃに丸めたり、梱包するときに遊びを持たせて丸めることで緩衝効果を発揮しますので、間に挟むというのは色移りやダンボール片の付着を防ぐといった用途に限定されます。丸めて使うため、大量の梱包を行う際は、シートを入れるだけでよいものと比較すると手間はかかります。梱包者の技量によっても緩衝効果がかわるのが難点で、使い方によっては緩衝効果がかなり落ちてしまいます。

また、古紙が原料の為、荷重が非常にかかって摩擦が起きることが想定される場合は、紙片のくずが製品に付着することがあります。これを嫌う用途には不向きです。

またボーガスペーパーだけでは心もとないので段ボールの中には、これと併用してダンボール製の仕切りや緩衝材と併用することがあります。

いわゆる段ボールロールや巻きダンボールといわれるシート状の段ボールで、フルートと呼ばれる凹凸部分が露出していますので、これがクッションとなるので、シートを投入するだけで使えるメリットがありますが、細かく折ったり丸めたりするのには向いていません。

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