SWMGS-3の規格|亜鉛メッキ鉄線であるSWMGS-3の機械的性質、引張強さ、伸び、成分

2014年3月1日更新

SWMGS-3は、汎用性の高い亜鉛メッキされた鉄線のことで、JISで規定されている11種類の一つです。同種の亜鉛メッキ鉄線としては、線径の範囲が広く、0.90mm以上8.00mm以下となっています。呼び方としては、末尾の記号からGS-3と呼ばれることもあります。

用途の範囲は広いですが、石等を入れてかためておき、護岸などの土木分野で使われる鉄線の網である「じゃかご」の材料としてよく使われますが、それ以外にも結束用、工業用部品、フェンス・柵、落石防護柵などの用途も知られます。なお、余談ですが、じゃかごには線径4mmのものがよく使われます。

SWMGS-3の成分、材質

SWMGS-3は軟鋼線材を材料としている為、成分についてはそちらに依拠します。おおむね、低炭素鋼となります。亜鉛メッキ鉄線としての成分値はJISには規定されていません。

SWMGS-3の機械的性質

SWMGS-3の機械的性質|引張強さ、伸び
亜鉛メッキ鉄線 引張強さ
N/mm2
伸び
SWMGS-3 0.10mm以上0.90未満については規定なし。線径0.90mmから8.00mmまでは290から540 0.90mmから8.00mmまでは10以上(ただし、標点距離は0.90mmから1.60mmまでは100mm、1.80mmから8.00mmは200mmとなる)。

SWMGS-3のねじり特性

SWMGS-3の捻り特性、回数について
線径(ミリ) つかみ間隔 ねじり回数
0.10以上0.90未満 - -
0.90 100 49
1.00 100 44
1.20 100 37
1.40 100 31
1.60 100 28
1.80 200 57
2.00 200 52
2.30 200 44
2.60 200 39
2.90 200 34
3.20 200 30
3.50 200 27
4.00 200 24
4.50 200 22
5.00 200 20
5.50 200 18
6.00 200 15
6.50 200 12
7.00 200 12
7.50 200 9
8.00 200 8

SWMGS-3の亜鉛メッキ量

SWMGS-3の亜鉛付着量
線径(mm) SWMGS-3
0.10以上0.90未満 -
0.90 75以上
1.00
1.20
1.40
1.60
1.80 90以上
2.00
2.30 120以上
2.60
2.90 135以上
3.20
3.50
4.00 155以上
4.50
5.00
5.50
6.00
6.50
7.00
7.50
8.00

「JIS G 3547 亜鉛メッキ鉄線」に規定のある材料記号

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