SWCH20Kの硬度、成分、比重、引張強度、機械的性質について|冷間圧造用炭素鋼

2013年4月7日更新

SWCH20Kは、冷間圧造用炭素鋼で、3ミリ〜4ミリの極細の材料では引張強さ690MPa以上と規定された材料です。Kはキルド鋼由来であることを示し、炭素量は0.23%を上限としているため、軟鋼か、半軟鋼に相当する低炭素鋼です。

SWCH20Kの成分、組成

なお、成分規定は材料となるSWRCH20Kのものになります。

SWRCH20Kの成分
鋼材の種類 C(炭素) Si(シリコン) Mn(マンガン) P(リン) S(硫黄) Al(アルミ)
SWRCH20K 0.18〜0.23 0.10〜0.35 0.30〜0.60 0.030以下 0.035以下

SWCH20Kの比重、密度

鉄鋼材料の比重は7.8前後となりますが、より細かい数字の概算を出すには、炭素量から算出することもできます。比重=7.876−0.030×炭素(%)の式を適用した場合、上限の0.23%で計算すると、7.869前後となります。

SWCH20Kの機械的性質|引張強度、硬度、絞り

冷間加工のみの場合

SWCH20Kの機械的性質
種類 径(ミリ) 引張強さ
N/mm2
絞り
(%)
【参考値】
硬さ(HRB)
SWCH20K 3以上4以下 640以上 45以上 -
4を超え5以下のもの 540以上 45以上
5を超え30以下のもの 440以上 45以上 95以下

焼きなまし後に冷間加工した場合

SWCH20Kの機械的性質
種類 引張強さ
N/mm2
絞り
(%)
【参考値】
硬さ(HRB)
SWCH20K 410以上 55以上 86以下

SWCH材(冷間圧造用炭素鋼線)の材料記号の一覧

SWCH24KとSWCH27KからSWCH50Kまでは焼きなまし後の冷間加工についての規定のみとなります。その他の冷間圧造用炭素鋼については、冷間加工のみと、焼きなまし後冷間加工の2パターンについての機械的性質が規定されています。

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