STB340の規格、成分、比重、重量等

2014年2月12日更新

STB340はボイラーや熱交換器用に使われる炭素鋼に由来する鋼管です。炭素量は0.18%以下の低炭素鋼となり、340は引張強さが最低でも340MPa以上ということを示しています。降伏点との引張強度の差が比較的大きく、破壊までの変形性能についてもある程度期待できます。硬度はロックウェル硬さ(HRBSもしくはHRBW)で77以下の規定になっています。

STB340の成分、材質

STB340の成分(単位:%)
鋼管の種類 C Si Mn P S
STB340 0.18以下 0.35以下 0.30から0.60 0.035以下 0.035以下

STB340の熱処理

STB340の熱処理
STB鋼管の種類 熱間仕上継目無鋼管 冷間仕上継目無鋼管 電気抵抗溶接まま鋼管 熱間仕上電気抵抗溶接鋼管 冷間仕上電気抵抗溶接鋼管
STB340 製造したままの状態で特に熱処理はされていない。低温焼きなましや焼きならしを別途行うことも可能。 低温焼きなまし、焼きならし、完全焼きなまし 焼きならし 製造したままの状態で特に熱処理はされていない。低温焼きなましや焼きならしを別途行うことも可能。 焼きならし

STB340の比重

比重は7.35となり、単位質量についても1cm3あたりの鋼材で7.35gとなります。

STB340の重量

重量についてもJISで規格化されており、1メートルあたりの重さについては、STB鋼管(ボイラー・熱交換器用炭素鋼鋼管)の重量を参照ください。

STB340の機械的性質|引張強さ、降伏点、耐力、伸び

STB340の機械的性質
STB鋼管の種類 引張強さ
N/mm2
降伏点、耐力
N/mm2
伸び(%)
外径10ミリ未満 外径10ミリ以上20ミリ未満 外径20ミリ以上
11号試験片 11号試験片 11号試験片
12号試験片
STB340 340以上 175以上 27以上 30以上 35以上

STB340の伸び

STB340の伸び(鋼管の厚さが8mm未満の場合)
STB鋼管の種類 1ミリを超え2ミリ以下 2ミリを超え3ミリ以下 3ミリを超え4ミリ以下 4ミリを超え5ミリ以下 5ミリを超え6ミリ以下 6ミリを超え7ミリ以下 7ミリを超え8ミリ未満
STB340 26 28 29 30 32 34 35

「JIS G 3461 ボイラ・熱交換器用炭素鋼鋼管」(2012年)に規定のある材料記号

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