SNC236(ニッケルクロム鋼)の成分と機械的性質(引張強さ、降伏点、伸び、絞り、硬度)

2010年10月6日更新

SNC236はニッケルクロム鋼で、強靭鋼に相当します。ニッケルとクロムは相性がよく、ニッケルを添加することでクロムによって生成される酸化膜の密着性がさらに向上して、耐食性も上がります。また耐熱性の向上にも寄与します。こうした理由からシャフトやギヤ−など摩耗への耐性が要求される局面で使われる材料です。通常の構造用炭素鋼等に比べると高級な材料です。

SNC236の成分(単位:%)
材料記号 C Si Mn P S Ni Cr Mo
SNC236 0.32
〜0.40
0.15
〜0.35
0.50
〜0.80
0.030以下 0.030以下 1.00
〜1.50
0.50
〜0.90
-
SNC236の熱処理温度、機械的性質、硬度(参考値)
種類 熱処理温度
(℃)
引張試験
(4号試験片)
衝撃試験
(Uノッチ試験片)
硬度
(HBW)
焼入れ 焼戻し 降伏点
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び
%
絞り
%
衝撃値
(シャルピー)
J/cm2
SNC236 820
〜880油冷
550〜650
急冷
590以上 740以上 22以上 50以上 118以上 217〜277

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