SN400Cの材質、強度、降伏強度、引張強度|材質や機械的性質の規格

2013年10月7日更新

SN400Cは建築用の鋼材のうち、主要部分への使用が想定されているもので、さらに厚み方向の特性、強度について仕様上保証されている鋼材です。これら厚み方向特性は、耐ラメラテア性能とも言います。鋼板にパイプなどを溶接し、このパイプが強く引っ張られることで、鋼板に亀裂発生してしまうのは、十分な耐ラメラテア性能がないからでもあります。この厚み方向の強度については、通常の鋼材ではカバーしていません。このSN規格にある鋼材の中でも末尾にCのついているC種は、より安定した品質の溶接組立材となる素材です。

SN400Cの成分、材質

SN400Cの成分、材質
鉄鋼材の種類 厚さ C Si Mn P S
SN400C 16mm以上50mm以下 0.20以下 0.35以下 0.60から1.50 0.020以下 0.008以下
50mmを超え100mm以下 0.22以下

SN400Cの機械的性質

SN400Cの降伏点、耐力、引張強さ、降伏比
SN材の種類 鋼材の厚さ
(mm)
降伏点、耐力
N/mm2
引張強さ
N/mm2
降伏比
(%)
SN400C 6以上12未満 該当なし 400以上510以下 該当なし
12以上16未満 該当なし 該当なし
16 235以上355以下 80以下
16を超え40以下 235以上355以下 80以下
40を超え100以下 215以上335以下 80以下

SN400Cの伸び

SN400Cの伸び
鋼材の種類 鋼材の厚さ
6以上16以下
1A号試験片
16を超え50以下
1A号試験片
40を超え100以下
4号試験片
SN400C 18以上 22以上 24以上

SN400Cの耐衝撃性、シャルピー吸収エネルギー

試験温度が0℃の場合で、シャルピー吸収エネルギー(J)は27以上と規定されています。試験片とその採取方向についてはVノッチ、圧延方向となります。

「JIS G 3136 建築構造用圧延鋼材」に規定のある材料記号

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