SGH440の材質、強度、比重、板厚、メッキ厚等|溶融亜鉛メッキ鋼板の種類と規格

2013年11月10日更新

SGH440の特徴

SGH440は亜鉛メッキをドブ付けすることで製造される亜鉛メッキについた鉄板です。溶かした亜鉛の中に板をつけることでメッキする手法で作られています。溶融亜鉛めっき鋼板にカテゴライズされる規格材料の一つで、通常の鋼板よりも耐食性に優れた材料であり、表面にはスパングルと呼ばれる亜鉛の結晶に由来する独特の幾何学模様がついています。スパングルをなくしたタイプもあります。

規格上、機械的強度のうち引っ張り強度は400MPa以上、耐力は335MPa以上となります。鋼材の中では比較的、高降伏比となっています。

ASTM規格では、SS 50(340)Cl1がこの鋼板に近い性質を持ちます。

SGH440の特性

SGH440の材質、成分

SGH440の化学成分(単位:%)
溶融亜鉛メッキ鋼板の種類 C Mn P S
SGH440 0.25以下 2.00以下 0.20以下 0.05以下

SGH440の強度、機械的性質に関する情報

SGH440の強度|引張強さ、降伏点、耐力、伸び
亜鉛メッキ鋼板の記号 降伏点、耐力
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び(%) 試験片と方向
板厚(mm)
表示厚さ
1.6以上2.0未満 2.0以上2.5未満 2.5以上3.2未満 3.2以上4.0未満 4.0以上6.0以下
SGH440 335以上 440以上 18以上 18以上 18以上 18以上 18以上 5号、圧延方向か、圧延方向に直角

SGH440の板厚と寸法、サイズ

「JIS G 3302 溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯」に規定のある材料記号

溶融亜鉛メッキ鋼板の一覧と板厚
溶融亜鉛メッキ鋼板の記号 板厚、表示厚さ 原板(元になる鋼板)
SGHC 1.6mm以上6.0mm以下 熱延鋼板(熱間圧延)
SGH340
SGH400
SGH440
SGH490
SGH540
SGCC 0.25mm以上3.2mm以下 冷延鋼板(冷間圧延)
SGCH 0.11mm以上1.0mm以下
SGCD1 0.40mm以上2.3mm以下
SGCD2
SGCD3 0.60mm以上2.3mm以下
SGCD4
SGC340 0.25mm以上3.2mm以下
SGC400
SGC440
SGC490
SGC570 0.25mm以上2.0mm以下

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