SCMn5の材質、成分、耐力、引張強さ、硬度|SCMn5の機械的性質と特性

2013年6月24日更新

SCMn5は硬鋼の部類に入るマンガン鋼の鋳物で、炭素量は0.40から0.50の範囲で、他の同系統の鋳物に比べて硬度も高くなります。構造用のほか、耐摩耗用での使用が想定された鋼種となります。

SCMn5の成分、材質

SCMn5の成分、材質
鋳鋼の種類 C Si Mn P S Ni Cr Mo
SCMn5 0.40から0.50 0.30から0.60 1.00から1.60 0.040以下 0.040以下 - - -

SCMn5の熱処理後の機械的性質|降伏点、耐力、引張強さ、伸び、絞り、硬度

鋳鋼の記号末尾についているAは焼ならし焼戻しを、Bは焼入れ焼き戻しの熱処理を行った材料であることを示しています。

SCMn5の降伏点、耐力、引張強さ、伸び、絞り、硬度
鋳鋼の種類 熱処理 降伏点、耐力
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び
(%)
絞り
(%)
硬さ
HB
SCMn5A 焼ならし焼戻し 390以上 690以上 9以上 20以上 183以上
SCMn5B 焼入れ焼き戻し 540以上 740以上 9以上 20以上 212以上

「JIS G 5111 構造用高張力炭素鋼及び低合金鋼鋳鋼品」に規定のある材料記号

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