ゴムの硬度

2013年3月2日更新

ゴムの硬度は、配合するカーボンの分量・割合、オイル分量等によって調整することが可能です。下表のゴムの種類によって硬度に幅があるのはそのためです。

硬度は一般的にデュロメーターを使って計測しますが、測定方法を変えると単純に値を置換することが難しくなるため、どのタイプの計測器を使ってどういう計測方法を使ったのか必ず明記しておく必要があります。

デュロメータを使う場合、JISでいうA(タイプA)は一般的な硬さ(中程度の硬さ)を持つゴムの測定に適したものです。さらに硬いタイプのゴムであれば、タイプDや、逆にやわらかいものであればタイプEを使います。

デュロメータの機構上、先端から針のようなものでゴムなどに押付け、その反発力を計測する仕組みになっているため、硬いゴムとスポンジのようにやわらかいものに同じ計測器を使うと、測定部位がスポンジなどに埋もれてしまい、正しく計測できないという問題があるため、このように硬さに応じて測定器を分けています。

単位としては、HSをつけることが多いですが、前述の自由により、タイプAなのかDなのか、Eなのかといった違いが重要となってきます。

ゴムの硬度の一覧

配合やフィラーによって硬度は調整可能なため、下記はあくまで目安となります。

ゴムの硬度の一覧表
ゴムの種類 ゴム記号 硬度(JIS タイプA)
天然ゴム NR 10から100
イソプレンゴム IR 20から100
スチレンブタジエンゴム SBR 30から100
ブタジエンゴム BR 30から100
クロロプレンゴム CR 10から90
ブチルゴム IIR 20から90
エチレンプロピレンゴム EPM、EPDM 30から90
エチレン酢酸ビニル共重合体 EAM 50から90
クロロスルホン化ポリエチレン CSM 50から90
塩素化ポリエチレン CM 50から85
エピクロロヒドリンゴム CO、ECO 20から90
二トリルブタジエンゴム NBR 20から100
二トリルイソプレンゴム NIR 20から100
アクリルゴム ACM、ANM 40から90
ウレタンゴム U 60から100
多硫化ゴム T 30から90
シリコーンゴム Q 30から90
フッ素ゴム FKM 50から90

ゴムの種類の一覧

スポンサーリンク

>このページ「ゴムの硬度の一覧」の先頭へ

加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
「ゴムの種類と特性、物性について」へ戻る

ゴムの硬度の一覧の関連記事とリンク

デュロメーターのメーカー一覧
ゴムの記号と略号の一覧
ゴムのSP値の一覧
ゴムの比重
ゴムの耐熱温度
ゴムの耐寒性と耐寒温度の限界
ゴムの耐候性と耐オゾン性
ゴムの加硫とは
ゴムの摩擦係数
ゴムの耐磨耗性

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集