A3004とは|JIS規格材の特徴と物性

2010年12月4日 2024年2月24日更新

A3004とはJIS規格に定められたアルミ合金のひとつで、同類の3000系アルミであるA3003より強度が高く、成形性に優れた材料です。純アルミの流れを汲んだ3000系の材料は耐食性にも優れている点が特徴です。飲料缶の胴体としても使われ、他、屋根板、ドアパネル、カラーアルミ、電球口金としても使われます。

A3004の成分

3000番台の番号が付いているアルミは主にマンガンの添加されたアルミ合金で、非熱処理型の材料です。

A3004(アルミニウム)の成分
合金番号 Si Fe Cu Mn Mg Cr Zn Ga, V, Ni, B, Zr等 Ti その他 Al
個々 合計
A3004 0.30以下 0.7以下 0.25以下 1.0から1.5 0.8から1.3 - 0.25以下 - - 0.05以下 0.15以下 残部

A3004の機械的性質(耐力、引張強さ、伸び、曲げ)

A3004の機械的性質
アルミ材料記号 調質 引張強さ(N/mm2 耐力(N/mm2 伸び率(板1.6mm厚) 伸び率(棒φ12.7mm) ブリネル硬さ(10/500) せん断強さ(N/mm2 疲れ強さ(N/mm2 縦弾性係数(×1000)(N/mm2
A3004 O 185 70 20 25 45 110 100 70
A3004 H32 220 175 10 17 52 120 105 70
A3004 H34 245 205 9 12 63 125 105 70
A3004 H36 265 230 5 9 70 140 110 70
A3004 H38 290 255 5 6 77 150 110 70

AA規格、ISO規格、EN規格、ASTMでの相当材、類似材料

A3004Pの他規格での相当材としては下表のものがあります。

A3004の相当材
規格名称 材料記号
AA 3004
ASTM 3004
EN EN AW-3004
ISO -

スポンサーリンク

>このページ「A3004とは|JIS規格材の特徴と物性」の先頭へ

加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
アルミ合金の一覧へ戻る
アルミ合金−3000系の一覧へ戻る

A3004とは|JIS規格材の特徴と物性についての関連記事とリンク

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集