超砥粒

2011年10月6日更新

砥粒とは、砥石や切断工具のチップに入っている研磨材の「粉」のことです。文字通り、「研ぐための粒」ということです。この粒が加工対象を削っていく役割を果たし、一つの砥石や研磨工具には無数の砥粒が入っています。

砥石にはすべて砥粒が入っていますし、大型の切断ブレードやコアドリルなども刃の役割を果たす部分に砥粒を使います。ただし、カッターナイフや鋸のように、単刃で構成されている切断工具には砥粒は使われていません。広義には、切断工具であっても刃の部分が焼結体や砥粒が付着させてある場合は、砥石の一種と言えます。

加工する対象が硬いものであればあるほど、ナイフのようなタイプの工具では加工が難しくなります。ダイヤモンドの粒が無数に入っているチップなどを刃として工具の先端につけたもののほうが硬いものの加工には適しています。

この砥粒には大別すると二つの種類があります。一般砥粒と超砥粒です。前者は、アルミナや炭化ケイ素などセラミックス質のものなどが良く知られています。後者の超砥粒とは、ダイヤモンドとCBNのことを指します。ダイヤは工業用のものでも、合成ダイヤモンド(人工的に作られたダイヤモンド)と天然ダイヤモンドのものがあります。 CBNとは、ダイヤモンドの次に硬い物質で、ダイヤモンドが鉄を含む素材の加工を苦手としていることから、加工技術の世界では鉄鋼系の材料の加工に良く使われるようになった超砥粒です。ダイヤと違って、天然には存在しません。

現在、実用化されているもので「最強」とされるのがダイヤモンドです。超硬など非常に硬いものもありますが、ダイヤには及びません。では「ダイヤモンドを加工するときには何を使うのか?」ということになりますが、やはりダイヤモンドを使います。ダイヤにはある方向には割れやすいという特性があるので、これをうまく利用して加工していきます。

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