二次砥粒

2010年6月26日更新

ダイヤモンド砥石やCBN砥石には、砥粒として「ふるい」を通したある一定の範囲内のサイズのダイヤモンドやCBNが入っていますが、この指定された範囲よりも小さい砥粒を補助砥粒として入れることがあります。例えば270番の砥粒を使った砥石に、325番の砥粒を入れる等。これを二次砥粒もしくは補助砥粒といいますが、砥粒の含有量やサイズを調整することで、ボンドの異常磨耗や、材質の違う材料の同時研削(共摺り)にも効果があるとされます。被削材が特に硬い場合には、砥粒の含有量が増えるとあたりが硬くなり、磨耗が抑えられますが、同じ大きさの砥粒を増やしたのでは逆に切れ味が低下してしまうなどの状況下では効果を発揮する手法です。

工業用途の砥石の仕様を見分けるのが難しいのは、砥石の表示方法と実際の仕様が異なる場合があるからですが、この二次砥粒を使った例も見分けるのが困難です。砥石のラベルにはこうしたことは書きませんので、特注品として砥石メーカー側から特に仕様に関する特記事項として開示がなければ、そのメーカー意外、同じ仕様のものは再現ができません。もっとも、現場で用いる製造指示書と顧客側へ提示される図面や仕様書は往々にしてかなりの差異がありますので、こうしたことは砥石に限ったことではないでしょうが、砥石の仕様が同じなのにどうして全く違う切れ味や面粗度になるのか疑問に思われたときは、こうしたことも理由の一つとして考えられます。

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