鉄丸釘の規格|N釘の種類とJIS規格|長さ、太さ、サイズ、材質の一覧

2014年8月27日更新

N釘と呼ばれる鉄丸釘は鉄線を材質としたもので、一般的に頭部は皿頭網目付き、胴部はスムース形状をしています。アルファベットのNからはじまる記号を冠しています。建築基準法(建設省告示第1100号)では構造用合板で使用する釘として、N50かそれに相当する釘と指定されています。こうした点でもN釘は知名度の高い釘です。N釘を太くしたCN釘もJIS規格にある釘のひとつですが、似た名称であるNC釘は規格とは無関係の釘となり、N釘やCN釘と混同して使われることで建物の強度不足、耐震性の低下などを招く一因として問題視されています。もっとも、N釘のN50の入手がしづらいといった問題も指摘されています。

N釘のサイズについては、2012年からは下表のとおり、新しい寸法のものが適用されますが、それ以前の古い規格によるN釘の場合、N90:2005といった表記が使われています。なお、N釘の記号は、N50やN19といった表記方法がなされますが、この50や19といった数字は、釘の「長さ」を示しています。50なら50mmのLength(長さ)ということになります(N釘の形状図参照)。

N釘の材質は鉄線になりますが、釘用の鉄線としてはSWM-Nがあります。SWN-Nそのものは軟鋼線材であるSWRM材を素材としています。

N釘のサイズ一覧|鉄丸釘の形状と部位別のサイズ

下図における頭部の角度θは120°となります(参考値)。

N釘の形状

釘の部位ごとの名称
N釘|鉄丸くぎの規格サイズ(単位:ミリ)
呼び|釘の記号名称 長さ(L 胴部径(d 先端部の長さ(S 頭部径(D
寸法 許容差 寸法 許容差 寸法 許容差
N19 19 ±1.0 1.50 ±0.05 1.2以上3.0未満 3.6 ±0.36
N22 22 ±1.5 1.50 ±0.05 1.2以上3.0未満 3.6 ±0.36
N25 25 ±1.5 1.70 ±0.05 1.4以上3.4未満 4.0 ±0.40
N32 32 ±2.0 1.90 ±0.05 1.5以上3.8未満 4.5 ±0.45
N38 38 ±2.0 2.15 ±0.06 1.7以上4.3未満 5.1 ±0.51
N45 45 ±2.5 2.45 ±0.06 2.0以上4.9未満 5.8 ±0.58
N50 50 ±2.5 2.75 ±0.06 2.2以上5.5未満 6.6 ±0.66
N65 65 ±3.0 3.05 ±0.08 2.4以上6.1未満 7.3 ±0.73
N75 75 ±3.5 3.40 ±0.08 2.7以上6.8未満 7.9 ±0.79
N90 90 ±4.0 3.75 ±0.08 3.0以上7.5未満 8.8 ±0.88
N100 100 ±4.5 4.20 ±0.10 3.4以上8.4未満 9.8 ±0.98
N115 115 ±5.0 4.20 ±0.10 3.4以上8.4未満 9.8 ±0.98
N125 125 ±5.0 4.60 ±0.10 3.7以上9.2未満 10.3 ±1.03
N150 150 ±5.0 5.20 ±0.10 4.2以上10.4未満 11.5 ±1.15

JIS規格に定められた釘の種類と規格

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