ダイヤモンドシャープナーの研ぎ方、使い方について

2010年5月10日更新

包丁やナイフなどを手軽に研げるダイヤモンドシャープナー。京セラ製のものが有名ですが、ホームセンターや量販店でも数多くのものが出回っています。このダイヤモンドシャープナーも、ダイヤモンド砥石が使われています。正確にはほとんどの場合、電着砥石が製品の内部に使われています。研ぎ方や使い方にはどのメーカーにも大きな違いは無く、比較のポイントとなるのは切れ味や使いやすさ、価格などに基づいて評価が決められているようです。

使い方

プロの料理人の方などが自身の使う包丁を研ぐのには、ブロック状になった天然砥石やダイヤモンド砥石、角砥石などがよく使われますが、家庭用には研ぐ技術があまり問題とはならず、価格も手頃なダイヤモンドシャープナーが使われます。包丁を溝にいれ、前後に動かすだけで研げる仕組みです。研ぐのに技能やノウハウは特に要らないのが特徴です。

ダイヤモンドが採用されているのは、実用上もっとも硬く、あまり力をかけなくても短時間で包丁を研ぐことができるからです。工業用には通常ダイヤモンド砥粒は、鉄を含有する素材には不向きとされ、あまり使われませんが、これはダイヤモンドが熱に弱く、高温下では特に鉄と相性が悪いためです。工業用途での研削・研磨では、研削点(砥石と加工対象の接触点)は時に1000度を超えますので、問題となります。手で用いる分には、ダイヤモンドの品質は目に見える形では低下しません。

ダイヤモンドシャープナーの仕組み

包丁やナイフの刃は金属やセラミックスのものが大半ですが、これらの刃をシャープナーの溝に通すと、刃の先端が内部にセットされた小片状の電着砥石に左右から斜めに挟まれる形になります。電着砥石には、砥粒として合成ダイヤモンドが使われることが多く、小さなダイヤモンドが砥石の表面からたくさん表面に突き出している格好です。これが切れ刃として作用し、包丁やナイフを研磨して、切れ味を取り戻すというのがダイヤモンドシャープナーの基本的な仕組みです。

工業用のダイヤモンド砥石に比べて安いのは、ダイヤモンドのついている層=砥層が極端に薄く、コスト面で最も優位な電着(ニッケルメッキによるダイヤモンド砥石)が使われているからです。工業用途の研削に比べると、削り代や加工量は非常に少ないため、ダイヤモンドシャープナー内部の砥石の損耗はあまり問題にはなりませんが、切れ味や持ちの問題は工業用砥石と共通しています。

ダイヤモンドシャープナーの切れ味が落ちてきた、といった場合は中にセットされた砥石が切れなくなっていると考えられます。

プロ仕様のダイヤモンド砥石は、電着ではなく、焼き物のようにして作られたメタルボンド砥石が多いです。こちらも砥層は薄めに作られてはいますが、電着より寿命は長くなります。

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