御影石を加工したいのですが、どのような砥石や工具が石材加工には適していますか。

2011年2月1日更新

石材は、数あるワークの中でもかなりの硬さを持つ材料で、金属と比べると相当硬い素材と言えます。同じ硬脆材料であるガラスに近いともいえますが、最終製品となる姿がガラスとはかなり異なるため、加工機械や使われる工具にも少々特徴があります。ほとんどの石材加工では金属ほどの精密な加工は行わないので、精度は緩やかです(※一部御影石の定盤などの特殊品は除く)。

石材は天然の市販されているものを大別すると、花崗岩(御影石)と大理石になります。硬さや耐久性などでは御影石が圧倒的に優れており、多くの建築石材に御影石が使われているのはこのためです。これに加えて昨今ではテラゾーといわれる人造石が広く普及しています。テラゾーは人造石とはいっても、使われている素材の関係から大理石とほぼ同じ硬さと考えて差し支えありません。

前述の通り、御影石は石の中でも最も硬いタイプの石材で、プロの石材加工ではほとんどがダイヤモンド工具を用いて加工しています。一般砥石、例えば炭化ケイ素を主要砥粒とするGC砥石などでも加工はできますが、能率は落ちます。特に切断や研削などの粗工程では、ダイヤモンド工具に勝るものはありません。

切断する場合:
ワークが大きければガングソーや直径数メートルもあるサーキュラーソー、ダイヤモンドブレードが使われます。これは基板の外周にチップ状のダイヤモンド砥石が等間隔で配置されており、チップだけを付け替えて何度も使います。 御影石のタイルなどの小さな板ものを切断するときは、小型のエンジンカッターのようなものや、手持ち式のグラインダー形状に近い工具に切断刃を取り付けて切られることが多いです。
研削する場合:
厚みを落としたり、あるいはかなりラフな表面をならす研削工程では大掛かりな加工にはドラムホイールやバーチカルホイールと言われるタイプのダイヤモンド工具が使われます。同じダイヤモンド工具でも、研削盤に取り付けて使う金属加工用のものとはかなり異なります。まず石材用は、ドレッシングを金属加工ほどに頻繁に行うことはほとんどなく、ワークも巨大であることから、切れ味をかなり重視した設計になっているものが多いです。石材加工業界では、砥石の目が詰まるのでドレスが必要=不良品という扱いを受けるくらいで、継続して加工ができるという点が重視されます。
穴をあける場合:
ダイヤモンドを用いたドリルビットや、ホールソー、ダイヤモンドビットが適していますが、石材用のものは一般でいう「ビット」と形状が少し違います。比較的大きな穿孔作業ではくりぬいた芯が工具の内部に残るタイプのものが多いです。
研磨する場合:
小さなワークであればダイヤモンドポリッシングパッド、ダイヤモンドパッドなどの布材、不織布材などにダイヤモンドの砥層がついたものがよく使われます。ハンドポリッシャーや手持ち式のハンドグラインダーなどに取り付けられるタイプのものです。中国製の廉価なものならば1枚100円程度、国内製の高級品ならば1枚数千円程度のものです。この工程で御影石を鏡面状態にまで持って行くことができます。 なお、墓石や建材などのサイズの大きな石材の加工では「研磨盤」と言われる砥石が使われます。砥石の外周ではなく、端面を使うタイプの工具で専用の機械が必要となります。

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