宝飾用途のダイヤモンドカットのほか、工業用のダイヤモンド焼結体やダイヤモンド工具を製造するときには、これらを「研磨」します。世界で最も硬い物質なのになぜ削ることができるのか、と疑問に思われるかもしれませんが、研磨や研削では特に言えることですが、砥石側のほうがワークよりも硬いものである必要はありません。もちろん、刃としてワークを切削していく砥粒は硬いものであることに越したことはありませんが、完全に硬度が上回っていないと加工できないかと言えばそうでもありません。ただ加工上、骨が折れることはたしかで、砥石のほうもあきらかに硬度負けしてしまっている場合は、損耗という形で跳ね返ってきます。砥粒については特段の相性の問題がなければ、硬度差がなるべく低いか、ワークを上回るものを選んだほうが加工効率という点からは望ましいと言えます。
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