焼結ダイヤモンド砥石

2011年11月22日更新

ダイヤモンド砥石にはいろいろな分類方法がありますが、主に産業用途で使われるものをダイヤモンドの固着方法で分けると「焼結したもの」か「電着したもの」に二分することができます。

「焼結したもの」とは、砥石の原料となる粉を型に詰め、窯(電気炉など)で焼き固めたものになります。陶磁器を作るのと似た要領になります。このタイプのダイヤモンド砥石は、砥層といってダイヤモンドの入っている部分が厚めになっています(一般の包丁研ぎ等に使うものはかなり薄めに設計してコストダウンを図っています)。 イメージとしては、このダイヤの入っている部分が立体になっているものが焼結ダイヤモンド、シートのように一層になっているのが電着ダイヤモンドになります。

電着ダイヤモンド砥石は、電着槽と呼ばれる水槽のような入れ物に、砥層をつけるための軸や台金に相当する部分(シャンクやコアと呼ばれます、電気を通す金属を使います)を入れ、電気的に液槽のなかでニッケルなどのボンドとともにダイヤモンドを付着させていきます。シャンクが複雑な形状をしていも、条件次第では満遍なくダイヤモンドを電着させることができたり、ダイヤの出っ張り(突き出しといいます)が比較的大きいため、切れ味に優れたタイプです。ただ、ダイヤの付いている層が一層しかないため、それを使いきったら、張り替える必要があります。対して、焼結タイプで厚いものになると、砥石の損耗とともに表面から突き出すダイヤも生え変わっていきますので、寿命ではメリットがあります。

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