S45Cの研削・研磨に適した砥石をおしえてください

2011年4月8日更新

S45Cは鉄鋼材料の中でもポピュラーな材料の一つで、正確には機械構造用炭素鋼鋼材に分類されます。数字の45は炭素量を示しています。鉄鋼材料は、その成分と「熱処理」の二つによって性質が決まりますので、S45Cを研削するときも、その素材に焼入れしてあるのか、どのような熱処理をしたのかを知る必要があります。

砥石での加工は、粘りのあるものほど難易度は上がります。硬すぎるものもそれはそれで独特のコツが必要ですが、砥石の損耗をとりあえず考えなければ研削できないということはありません。むしろ、金属などの粘っこい素材のほうが難易度は高いという人もいます。

求められる砥石のスペックとしては、超砥粒ならばCBNがよいでしょう。集中度は100かそれ以上、S45Cの場合はガラスなどと違い、砥粒の量をあまり減らさないほうがよいと言われています。ボンドはどの工程で使うのか、何工程で仕上げるのか、最終的にどのような面粗さにするのか、どの程度の体積を研削で落とさないといけないのか等によって変わってきますが、一般にはレジンボンドが多く使われています。切れ味に優れることもさることながら、S45Cは加工素材の中では比較的軟らかい部類になりますので、ボンドをあまり硬くすると焼けや目つぶれなどの問題が心配です。

研削砥石を使って加工する場合は、ホワイトアランダムを砥粒に使っているWA砥石か、A砥石がよく使われます。

スポンサーリンク

>S45Cの研削・研磨に適した砥石についての先頭へ

砥石Q&A一覧へ戻る

S45Cの研削・研磨に適した砥石についての関連記事とリンク

砥粒の種類:ダイヤモンドとCBN(ボラゾン)
S45C(機械構造用炭素鋼)の機械的性質や成分の一覧
WA砥石とは
研磨材の種類について
研削砥石の種類についておしえてください
研削砥石の選び方

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集