人造砥石の種類について

2010年10月19日更新

産業用途、工業用途で使われるほとんどの砥石は人造砥石のため、砥石と言えばこの人造砥石のことを指します。したがって、あえてこの用語が使われるのは、天然砥石も使う業界で、両者を区別する必要があるときに限られます。

人造砥石には、アルミナや炭化ケイ素などをまぶした一般砥石と、ダイヤモンドを用いた超砥粒砥石とに分かれます。一般砥石は、価格も手ごろで工業用ダイヤモンド(人工的に作られるダイヤモンドです)が一般化するまではこれのみで多くの被削材が加工されてきました。

刃物研ぎ用の砥石の例でいえば、一般砥石はブロック全体が砥石になっており、ダイヤモンド砥石に比べるとへりやすい為、長く使っていると刃をあてる部分だけ凹んだりしますので、形を整えるためのツルーイング(面直し)作業や、目詰まりを起こした際にはドレッシング(面出し)作業を行う必要があります。ダイヤモンド砥石は、ブロック状のものであっても砥石の層は表面のわずか数mm部分だけです。これは工業用であってもダイヤモンドが高価なためです。

砥石の分類
人造砥石 一般砥石 WA砥石(アルミナ)、GC砥石(炭化ケイ素)、A砥石、C砥石
超砥粒砥石 ダイヤモンド砥石、CBN砥石
天然砥石 荒砥 平島砥、大村砥、笹口砥など
中砥 青砥、門前砥、天草砥など
仕上砥 本山合砥、巣板、からす、内曇、名倉など

購入した人造砥石がどのような仕様(砥粒やボンド、組織)なのかはメーカーにより明記している場合とそうでない場合があります。刃物研ぎ用として市販されている砥石のほとんどは、どのような砥粒やボンドから作られているのか砥石の血統書ともいえる「仕様」は表示されていませんが、工業用ではついていることが多いです。もっとも磨く対象の粗さに大きく影響する「粒度」については、数字が#とともに書かれていますので、それをもとに粗、中仕上げ、仕上げ等の目的に合わせて選びます。数字は砥石の種類によってはかなり厳密なものになりますので、この辺が天然砥石との大きな違いと言えます。

なお、ダイヤモンド砥石やCBN砥石であれば表示方法の見方はこちらを、一般砥石であればこのページに仕様表示、砥石のラベルの見方について解説しています。

天然砥石の世界では「相性」と言われますが、人造砥石の場合はどのような砥石なのか数値である程度は示すことができるため、こういう材料をこの程度研磨したいというとき、より客観的に向き不向きを判断することができます。

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