英語でのインボイスの書き方とフォーマット

2012年7月14日更新

国際取引におけるインボイスは書き方、フォーマットに多少に違いはあれど、内容はすべて英語で書かれるため、日本語で対応する適当な訳語がありませんが、「送り状」や「仕入書」といわれることもあります。海外企業との取引をする上では必須の書類のひとつではありますが、この何を意味しているのか分かりづらい日本語訳のため、一体何の書類か首をかしげる人も多いかもしれません。

インボイスは通関と請求に使われる

国際間取引で使われるインボイスには、大まかに言えば二つの意味と役割があります。「通関」と「請求」です。ただし、製品や商品などの物品が一切動かない取引の場合は、通関の役割をもつインボイスは不要となります。

英語圏では国内間の取引にインボイスを使う国もありますが、ここでは海外企業との取引を前提にして話を進めていきます。

通関とは、国を超えて品物を送ったり、受け取ったりする際はそれぞれの国の税関にて輸出許可、輸入許可を受ける必要があり、こうした品物が国境をまたぐプロセスをひっくるめて「通関」と呼んでいます。あらゆる貿易はすべてこの通関をとおらねばなりません。

請求とは、文字通り、物品やサービス等の対価として支払いを依頼することです。これは海外企業へ対して請求する際にはほぼ必須となり、品物を送っていない場合でも、請求インボイスを発行することはあります。つまるところ、貿易における「請求書」の役割を担う書類でもあるわけです。

通関用と請求用の内容一致の原則

実務上は、インボイスには通関に使うものと、請求に使うものがあり、一通で二つの役割を兼ね備えている場合もありますが、月額で一括請求する場合や契約の関係で、通関用のインボイスと、請求用のインボイスを分けて発行することもよくあります。

こうした場合は、基本的に通関インボイスの内容と請求インボイスの内容が一致している必要があります。通関した際のインボイスと違う場合というのは、支給材料があるとか、ライセンスの関係でロイヤリティなどの費用を別請求書で支払っている等、さまざまな加算要素が絡むケースです。輸入申告の際に、こうした金額もあわせて通関せねばならない場合で、インボイスに記載がないケースでは、評価申告などの別形式での加算分を申告するため、通関インボイスと請求インボイスの金額がずれてきます。このようなケースは例外としても、インボイス番号からはじまり、基本的には通関したときのインボイス内容に対して、請求を行うというのが原則です。

インボイスの書式

インボイスのフォーマットというのは会社によってかなり違いがあり、書くべき内容、書かれていないとインボイスとしての意味をなさない項目はあるものの、それらをどこに書くべきか、改行の仕方やレイアウトなどについて厳密な書式が存在するわけではありません。

貿易にあまり馴染みがないとわかりにくい項目もありますが、インボイスに書かれているべき内容を以下に一つ一つ見ていきます。

インボイスの項目説明

(1)インボイス発行者

レターヘッドに相当する部分には、インボイスの発行者の社名を記載することが多く、ここには住所、電話番号、FAX、部署名なども明記しておきます。

(2)インボイス番号

インボイスにはそれぞれ固有のインボイス番号である「INV NO.」が必須です。同じ会社から発行されたインボイスは、この番号一つについて一つのインボイスのみの発行とする必要があります。インボイスナンバーだけから一つのインボイスに特定できるようでなければなりません。この番号は打ち間違えるとあとで厄介なことになりますので、きちんと連番で管理し、必要に応じてあとから参照できるように書類一件としてファイルとしておくとよいでしょう。

(3)インボイスの日付

日付はインボイスの発行日のことなのですが、出港日や出航日とはまた別になります。売買契約の条件などでは実際に出航した日から何日以内に支払いをすべし、といった内容の条件が多いですが、もしインボイスの日付をベースにした契約であれば、

(4)輸入者

ここには輸入者、つまり輸入申告者の会社名や住所、連絡先、担当者名、担当者連絡先などを記載します。このインボイスでは売り先と定義しています。

(5)送り先

輸入者と実際の配達先とが違う場合はここに記入します。なお、この部分は通関インボイスに固有の情報です。請求のみを行うインボイスには不要です。輸送業者から現地と連絡がつかないと貨物が途中で止まることもありますので要注意です。

(6)ケースマーク

これは各箱の外側につける識別ラベルのようなもので、下のインボイスの例では、10箱に対して、このケースマークのC/NO.1〜10までを記載したものがそれぞれつけられることを意味しています。通関インボイスにおいては必須の項目で、インボイスと記載したケースマークと違っていると、荷物が進まなくなることがあります。

(7)船便情報

利用する船の名前や便名、出航予定日などを記載する部分です。出港日についてはあくまで予定日です。正確な日が不明な場合はだいたいでもかまいません。

(8)積込港、荷卸港(仕向け港)

荷物を積み込んで出発する港や、経由する港、荷卸する港などの情報を記載します。

(9)L/C番号など

支払い条件にL/Cを用いている場合はここに必要情報などを記載しておきます。下記のケースでは、銀行振り込みの先払いです。

(10)製品名、数量、単位

ここに輸出する製品名と個数、金額を記載します。通貨単位と、個数単位には注意が必要で、1 pcs なのか、1 setなのか、1 unitなのかといったカウントの単位も他のパッキングリストなどの書類と統一させておく必要があります。よくわからない場合は、輸送業者にどういう単位を使ったらよいのかあらかじめ相談しておくのもよいでしょう。

(11)インコタームズ

インコタームズは貿易につきもののトラブルを軽減するために設けられた国際的なルールの一つで、貿易を行う際、輸送費用や保険費用をどちらがどこまで費用負担するのか、品物の危険負担はどこで移転するのかといったことを取り決めた世界共通のルールです。バージョンはインコタームズ2000とインコタームズ2010があり、それぞれ若干定義に違いがあります。

この例ではCIF JAKARTAにしていますので、TOKYOから客先までの保険の手配と費用は輸出者、東京港からジャカルタ港までの輸送の手配と費用も輸出者が行います。品物が破損するなどした際に、どちらが費用請求するのかといった危険負担については、この場合、東京港で船に荷物を積み込む時点までは輸出者が、それ以降は輸入者の責で行うことになります。

(12)原産国表示

これはこの製品がどこの国の原産かを示すためのものです。貿易統計上必要であることのほか、関税率の決定にも必要になり、国によっては原産地証明書を添付する必要があります。どこからが日本製となるのかその定義や原産地基準についての詳細についてはこちらをご覧ください。

(13)署名欄

日本の印鑑と同様、インボイスではサインが必要です。ブラジルのようにコピーではなく直筆のサインが必要という国もあります。

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