英文メールの上達にはどんな方法があるか

2013年10月2日更新
英文メールの上達

筆者も多いときでは日に50通近い英文メールを書きますが、10年以上海外企業や海外顧客とやり取りしていても、あとで後悔するようなメールや、うまく伝えることができなかったと感じることは少なくありません。

ここ数年はTOEICスコアは950を下回ることはありませんが、実際のビジネスシーンで用いる英語力という点では、あまりこのスコアは意味をなさず(基本的な英語が理解できているかどうかという点では有用な指標ではあると思います。ただし筆者のように文法が苦手でよく間違えていてもTOEICスコア上はハイスコアとなります)、実際のビジネスシーンで即役立つ英語という意味では、万能な試験ではありません。したがって、これだけで満足のいく英文メールがすらすら書けるというわけにはいきません。

貿易書類のやり取りや支払いに関すること、一般的なコレポンと呼ばれるようなやり取りではほとんど定型句しか使わないのでさして問題になりませんが、トラブルや込み入った内容になればなるほど、英文メールでの表現力が相手への伝達力、しいては問題解決にもつながっていきます。

英文メールの上達法についてどうこう言えるほどの技量があるわけでもありませんが、10数年にわたり、既存、新規問わず海外取引先とのやり取りの経験上、英文メールの作成に効果があると思われる筆者なりの方法をご紹介します。

英文メールのストックを作っておく

日々、いろんな国の方々とやり取りしていると英語に堪能な方もいれば、苦手な方もいて、様々な英文メールを目にすることになります。こうしたメールにも、目を引くような表現や、うまいなと思えるような言い方を用いているものが結構あります。特に実績を残している相手企業の海外営業担当のメールというのは、うまいものが多いと実感します。やはり、母語ではない英語でセールスを任されている担当者というのは、その会社の中でも英語が堪能なことが多いと感じます。

筆者にも英文メールの師匠ともいえるビジネスパーソンがいますが、国籍はオーストリア、韓国といずれも非英語圏です。

英文メールの場合、やり取りするすべてのメールは教材でもあります。同僚、上司、取引先のメールなどで参考になりそうなものがあったら、どんどんストックして、保存しておくとよいと思います。保存用のメールフォルダを作って、シーンや用途別に分類しておいてもよいでしょう。日々たくさんのメールを仕事で使う方はこうした余力が全くない方も多いかもしれませんが、メールが多いほど良い表現が使われているメールをあとで探す出すことが困難になります。どこかにコピーして保存することをおすすめします。

表現のバリエーションを試してみる

英文メールで用いる表現というのは癖が出てきます。例えば、今あなたが過去に書いた英文メール100通を見た場合、類似する表現、言い回しは同じものが多用されていると思います。

英文メール自体は、ほんの数パターンの文例さえあれば、いくらでも応用がきくため、実際には「自分なりの言い回し」で書いていくことになります。

ここであえて、普段自分が書いている文体から離れてみるというのも英文メール表現を鍛えるよい方法です。例えば、問題なく書けるような内容でも、他人がよく使っている表現に変えてみる、ほかに言い方がないかネットを使って探してみるといった具合です。

メールの本文で同じ内容を異なる表現で説明する

メールは短く、簡潔に、というのが基本ですが、時差も言語的な能力の違いもある海外のビジネスパーソンたちとのやり取りでは、誤解の少ないよう、表現をいくつか変えて同じことを書いてみるというやり方もあります。2回のやり取りで理解されることが、1回で解決すればより早く動くこともできます。

筆者の場合は、一つのメールの本文の末尾に、内容を別の表現で要約した一文を付け加えるようにしています。

ビジネスに固有の表現を意識して入れてみる

表現をやわらげる言い方や、ビジネス英語としてフォーマルに感じるような言い方を意図的に入れてみるという方法です。例えば、何か否定的なことを言う場合でも、I'm afraid〜から切り出してみたり、I suppose〜と切り出して、表現をやわらげてみたりといった方法です。

表現は使ってみないと覚えられないため、よいと思った表現があればお客さんのメールからも積極的に盗んでいくのがよいです。但し、あからさまに表現を真似していると取られると不快に思う人もいるのでやり過ぎには気をつける必要があります。

英文メールはとにかく数をこなすということも大切なので、表現に関心を払いつつ、機会があるたびに繰り返し繰り返し書いていくことが不可欠です。あまり書く件数が少ないという方は、案件にもよりますが、少し長めのメールにしてみてもよいかもしれません。

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