パラジウム(元素記号 Pd)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など

2012年8月30日更新

パラジウムは遷移金属のうち、白金族に該当するレアメタルです。常温、常圧で安定した元素で、用途としては合金の素材や触媒として活用されている金属です。

銀歯に使われるため、生体親和性も高く、金属アレルギーなどのある方がパラジウムのネックレスやイヤリングを身につけることもあります。装飾品としては、ホワイトゴールドの構成元素の一つでもありますが、この場合は金との合金になります。

工業用途で注目されるのは自動車排ガスのための三元触媒のほか、自身の体積の935倍もの水素を吸収できるため、水素吸蔵合金としても価値があります。ただ、価格が高いのがネックで、白金とともに採掘されるため、埋蔵量や生産量は白金に依存しています。供給はロシアや南アフリカにほぼ依存する形になります。

パラジウム(元素記号 Pd)が活用されている分野

  • 銀歯(パラジウム、銀、金の合金材料として)
  • 触媒(有機化合物の生成目的)
  • 水素吸蔵合金
  • 宝石、装飾品、ジュエリー
パラジウム(元素記号 Pd)の特性、物性
分類 金属元素
電子配置 4d10
英語 Palladium
原子量 106.4
同位体 102Pd、104Pd、105Pd、106Pd、108Pd、110Pd
融点 1554.9℃
沸点 2963℃
密度 12.02g/cm3
比重
硬度 モース硬度4.75
色、形状 銀白色
20℃、1atmでの状態 固体
線膨張率
(α/10-6K-1
100K:8.0
293K(20℃):11.8
500K:13.2
800K:14.5
パラジウム(元素記号 Pd)の電気抵抗(ρ/10-8Ω・m)
700℃ 33
300℃ 21
100℃ 13.8
0℃ 10.0
−195℃ 1.73
パラジウム(元素記号 Pd)の熱伝導率(W・m-1・K-1
700℃ 93
300℃ 79
100℃ 73
0℃ 72
-100℃ 72

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