ジャスト・イン・タイムとは

2014年5月6日更新

「ジャスト・イン・タイム」はトヨタ生産方式を支える根幹の考え方の一つで、必要なものを、必要なときに、必要な分だけ使って製造する生産方式です。基本的に余剰な部品在庫は一切持ちません。

自動車はおおよそ2万点から3万点にものぼる部品から製造される工業製品です。このため、部品の調達には、細かく正確な生産計画が不可欠となります。この計画に沿って、ジャストインタイムで部材が供給できれば、ムダ、ムラ、ムリがなくなり、生産効率、コスト効率が高まるという寸法です。

トヨタから発祥し、今では他業界の製造業でも使われるようになった考え方ですが、これにも問題やデメリットがないわけではありません。

自動車産業のように、75%近くが外注に依存するような裾野が非常に広い産業は、関わる会社数も20万社にのぼるといわれています。そのすべてでこのジャストインタイムができればよいですが、この方式は基本的にサプライヤーの協力なしには成立しない方法です。1次サプライヤーであるTier 1(ティア1)からはじまり、その下請けから、そのまた下請けと部品によっては実際にカーメーカーへ納入するまでに4次、5次と下請けメーカーへ仕事が降りていくことも珍しくありません。

そうした中小メーカーへ原材料や部品を供給する大手メーカーがジャスト・イン・タイムを守ってくれるか、といえばそれは難しく、基本的にはこうした下請け構造のピラミッドの底辺部分にあるメーカーが自ら在庫を余剰にもっていつでも供給できる体制にしておくことが求められることになります。あるいは商社(卸)によっては在庫確保対応してくれるところもあるかもしれませんが、そうなるとその商社が余剰な在庫をもってジャスト・イン・タイムを支えることになります。

また突発的な事故や災害など、一部の部品の供給ルートが滞ると、生産ラインがストップするという事態となります。在庫をもたない生産とは、部品供給メーカーがタイムリーに「納入」するところまで含むため、生産に支障がなくとも何らかのトラブルで到着が遅延すれば、それらを吸収する十分な時間はないため、ライン生産に影響することになります。

デメリットはあるとしても、これがきちんとできることで受ける恩恵は非常に大きく、企業経営に大きく寄与する生産手法であることに変わりはありません。

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