HVPTとLVPTとは|自動車における量産トライ

2015年2月26日更新

自動車業界で使われる場合、HVPTはHigh Volume Production Trialの略、LVPTはLow Volume Production Trialの略をそれぞれ意味します。いずれも量産開始前に問題がないか、実際の生産ラインにて確認するための生産トライアルで、High Volume、Low Volumeは名称が示すとおり、どれくらいの数量を用いたテストになるか、また量産開始までのどのステージのテストかを意味します。自動車メーカーの海外工場とやり取りする場合には、頻繁に出てくる用語の一つです。

自動車はその製造にあたって多数の部品メーカーから多種多様な部品の供給を受けることで生産されるため、サプライヤー側(部品を供給するメーカー)にとってのLVPTとHVPTと、自動車メーカーにとってのLVPTとHVPTがあります。

部品にもよりますが、トヨタであれば、1A(イチエー、号試)の段階で部品メーカー側はLVPT、その次の量産トライがHVPTということになります。HVPTはMPT(Mass production Trial)とは区別して使われることもあります。

自動車以外の分野でも、量産開始前に生産工程に問題がないか行う生産上のテストはよく行われ、この場合もHVPTと呼称されます。

量産トライ(量産トライアル)である為、本工程(量産で使う工程と同じ工程)であることが求められ、型等を使う場合も、当然、量産用の型となります。

量産開始(SOP)までの各ステージの一例をあげると、CV(性能確認車)のあとにはWSKK(SKK)、1Aときて、HVPT、SOPという流れです。

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