ミニマムチャージとは|貿易におけるミニマムの意味

2017年1月18日更新

貿易をやっているとよく耳にする「ミニマム」でいくら、ミニマムチャージがいくらといった表現ですが、これは一体何を意味しているのでしょうか。

ミニマムは、英語でminimumとなり、最小の、最低限のといった意味となります。貿易実務で使われる場合、これは最低かかる料金のことを意味しています。貿易における輸送費用の多くは、重量が1kgs増えるごとにコストが上がっていくタイプの費用や、あるいは容積が1m3上がっていくごとにコストが上がっていくタイプの費用があります。このように重量や容積の大小によって価格が変わることは容易に想像ができますが、きわめて軽かったり、あるいは小さい品物を海外に送る際、単純に重量いくら、容積いくらといった計算方法だけで算出すると、輸送費用がきわめて安くなってしまい、輸送にかかる費用がまかなえなくなってしまいます。こうしたことを防ぐため、コストの最小となる価格が決められており、重量や容積がきわめて小さいものであっても最低限いくらかかると定められた価格がミニマムチャージと呼ばれる費用です。

輸送コストを見ていく場合、重量や容積に関係なくかかる費用と、重ければ重いほど、大きければ大きいほどかかってくる費用とに分かれてきます。輸送コストを検討する場合、後者で有利なので非常に安いコストで送ることができると品物であっても、ミニマムチャージのおかげで、どんなに小さなものでも最低かかる料金というのは決まっています。

特に注意を要するのは、船便です。混載(LCL)の船便で、ダンボール1箱だけを送るというような場合、船便の単価自体は安いため、1箱だとべらぼうに安く送ることができるように誤解されますが、ミニマムが設けられているため、通常はダンボール1箱というような場合、船便よりもエアーのほうが安くなるほどです。

軽いもの、小さなものを海外へ発送する際にはこうした最低限のリミットが設けられていることを念頭において輸送コストの検討を行う必要があります。

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