CLP規則におけるラベルの例|EUへの輸出貿易に関わるCLP規則とは

2015年4月15日更新

CLP規則とは、EUにおける化学品の分類、ラベル表示、包装・梱包に関する規則のことで、EU域内で製造、輸入されるすべての化学品が対象となる為、原材料や原料に相当するようなものをEU加盟国へ輸出する場合には、現地法制に則った事前準備が必須となります。

CLP規則を無視して原材料をEUへ輸出することはできませんので、化学品に相当する製品を送る場合は注意が必要です。EU加盟国は2015年時点で28か国(ベルギー、ドイツ、フランス、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、デンマーク、アイルランド、イギリス、ギリシャ、ポルトガル、スペイン、オーストリア、フィンランド、スウェーデン、キプロス、チェコ、エストニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、マルタ、ポーランド、スロバキア、スロベニア、ブルガリア、ルーマニア、クロアチア)となりますので、これらの国への輸出に関係してきます。

特に問題となるのが、CLPに準拠したラベル表示とその貼り付け、SDSの準備になります。ちなみにCLPは「Regulation on Classification, Labelling and Packaging of substances and mixtures: (EC) No 1272/2008」が正式名称となります。

従来の分類、包装、表示の指令であった「67/548/EEC(物質)」「1999/45/EC(混合物)」を統合し、GHSを導入したものがこのCLP規則で、大きく分けると下記の5つがルールの骨子となります。

  • 1.一部例外あるものの、GHS第3版に準拠した危険有害性の分類を行うこと
  • 2.危険有害性のあるものについては所定のラベル表示を行うこと(現地語)
  • 3.GHS様式16項目でのSDS(MSDS)作成すること(現地語、EU加盟国内の各国の法律に従う)
  • 4.危険有害性のあるものについて内容物が漏出しないような設計・材質で包装すること
  • 5.対象物質の分類や表示結果をECHA(欧州化学品庁)に届出すること

対象品は原則として「化学品」

このCLPの基本は化学品のための規則となります。原材料や原料に相当するもの、MSDSがついているようなものは基本的に対象品になると考えられます。

形のある部品や製品などは「成形品」の分類になる為、ラベルやSDSの対象とはなりませんが、爆発物については成形品であっても該当します。ただし、製品を防錆油をどぶ漬けしたような場合は、防錆油についてのラベル表示やそのSDS発行も必要となる可能性はあります。気化性防錆紙、乾燥剤などを箱の中に入れている場合、これらも別途CLP規則の対象となる可能性があります。

CLP規則における混合物の期限

CLP規則に基づく分類、表示、SDSについては、「物質」と「混合物」とでそれぞれ義務化の期限が異なります。物質については、すでに2010年12月1日に義務化されており、CLP規則に則った分類、表示、SDSの準備は必須となりましたが、大多数の化学物質や原材料等が該当する「混合物」については、2015年6月1日から義務化されます。

これまでラベル表示や分類方法、MSDSについてCLP規則に準拠していなくともEU圏内に物を入れることができていたものについても、2015年6月1日からは対応が必須となります。対応しなければEU圏内で流通させることはできません。自社の製造子会社だけで使うから、というような理屈で対応しないということは通用しません。

CLP規則対応のSDS|MSDSはどうすべきか

なお、CLP規則ではラベルの他にもGHS対応のSDSを作成することが求められています。このため、SDSは日本語のものをそのまま現地語へ訳すだけでは不十分で、その国の危険有害性分類に従う必要があります。GHS対応のMSDSは今日では一般的になりつつありますが、CLP対応ということでいえば、EU固有の危険有害性分類についての情報を掲載する必要があるということです。

GHSの危険有害性分類と、CLPで求められている危険有害性分類は異なる為、向け地によっては双方記載しておく必要が出てくるということになります。

危険有害性分類とは、具体的にはEUの法令である67/548/EEC、および1272/2008/ECによる分類が必要となり、例えば67/548/EECは危険物の取扱いに関する法令で、この法令に則った分類を成分ごとに記入するように、と規定されています。

例:
ハザードシンボル:F, Xn等
リスクフレーズ(R-phrase):R10, R66等

Xn:有害性がある(ハザードシンボル)
F:強い可燃性(ハザードシンボル)
R66:反復暴露による皮膚乾燥またはひび割れの恐れ(リスクフレーズ)
R10: 引火性がある(リスクフレーズ)

不明点あれば、ラベル対応、SDS対応いずれも現地の専門コンサルタント等に確認して対処する必要があります。

CLPラベルの例

CLPラベルは、原則的に次の7つの情報を記載する決まりとなっています。

  • 1.製品情報
  • 2.サプライヤー情報
  • 3.GHS対応シンボルマーク(ピクトグラム)
  • 4.警告表記
  • 5.危険表記
  • 6.使用上の注意
  • 7.輸入者情報

ラベルはSDSと同様、その国の言語で記載する必要があります。複数国が対象となる場合、小さな容器だと全言語記載できないため、ラベルを折りたたんで容器に掛けるなどの工夫を行うところもあります。

CLPラベルのサイズ

容器サイズで変わるCLPラベルのサイズ要件
容器に入れられる数量 ラベルサイズ(単位:ミリ) 標章(ピクトグラム)、ハザードシンボルのサイズ
≦3リットル 可能であれば最低でも52x74 10x10より小さくない、可能なら最低でも16x16
>3リットル、≦50リットル 最低でも74x105 少なくとも23x23
>50リットル、≦500リットル 最低でも105x148 少なくとも32x32
>500リットル 最低でも148x210 少なくとも46x46

CLPラベルのサンプル

この例では英語ですが、ラベル言語はEU加盟国の現地語にする必要があります。

CLPラベルの例

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